株式会社Devote代表の高橋です。
ホームページを新しく作るときや、今のサーバーを見直すときに、どのサーバーを選べばよいのか迷う方は多いと思います。料金表に並ぶ言葉が専門的で、違いがつかみにくいものです。
この記事では、特定の会社をすすめるのではなく、選ぶときの見方を説明します。各社のプランや料金は時期によって変わるため、最終的には公式サイトで最新の情報を確かめてください。
この記事でわかること
- サーバーとドメインの関係
- 共用・VPS・クラウドの違い
- 契約の前に見ておきたい項目
- 迷ったときの絞り込み方
1. サーバーは、サイトとメールを置いておく場所
サーバーは、サイトのデータを置いて、見に来た人に届けるコンピューターです。会社のメールも、同じサーバーで受け取っていることがよくあります。
ドメイン(example.co.jp のような文字列)がサイトの住所だとすると、サーバーはその住所に建っている建物にあたります。中小企業のサイトでは、サーバーを自社で持つことはほとんどなく、サーバー会社から借りて使います。これがレンタルサーバーです。
サーバーを選ぶことは、サイトとメールの両方の置き場所を選ぶことでもあります。
2. 共用・VPS・クラウドは、借り方の違い
会社案内やお知らせ・ブログの更新が中心のサイトなら、多くの場合は共用サーバーで足ります。VPSやクラウドは、自由がきくぶん、管理も自分たちで受け持つことになります。
3つの違いは、住まいにたとえると分かりやすくなります。
| 種類 | どんな借り方か | 管理の手間 |
|---|---|---|
| 共用サーバー | 1台のサーバーを、たくさんの契約者で分け合って使う。台所や水回りを共有するシェアハウスのイメージ | サーバーそのものの管理はサーバー会社が行う。利用者は管理画面から設定する |
| VPS(仮想専用サーバー) | 1台のサーバーの中を区切り、自分専用の区画として使う。鍵のある自分の部屋を借りて、中を自由に整えるイメージ | OS(サーバーを動かす基本のソフト)の設定や更新を、自分たちで行う |
| クラウド | 必要な分だけ借りて、あとから性能を上げたり下げたりできる。広さを変えられる貸しスペースのイメージ | 自由度が高いぶん、組み立て方や管理の知識が必要 |
VPSやクラウドは、アクセスがとても多いサイトや、特別なソフトを動かしたいシステムなどで選ばれます。セキュリティの更新や、障害が起きたときの対応も自分たちの仕事になります。社内に管理できる人がいない場合は、管理まで引き受けてくれるプランや会社を探すことになります。
3. 国内でよく名前を聞くレンタルサーバー
共用のレンタルサーバーは、国内にもたくさんあります。どこが良い悪いではなく、自社の使い方に合うかどうかで選びます。
よく名前を聞くものには、エックスサーバー、シンレンタルサーバー、ConoHa WING、さくらのレンタルサーバ、ロリポップ!、お名前.com レンタルサーバー、mixhost、カラフルボックス、KAGOYA、CPIなどがあります(順不同)。
同じ会社でもプランによって中身が変わり、内容は時期によって見直されます。名前や評判だけで決めず、次の項目を一つずつ確かめてください。
4. 契約の前に見ておきたい項目
契約の前に見ておきたいのは、次の項目です。全部が同じくらい大事なわけではないので、自社に欠かせないものから確かめてください。
| 項目 | 確かめること | 見ておく理由 |
|---|---|---|
| PHPのバージョン | 新しいバージョンを選べるか。管理画面から自分で切り替えられるか | PHP(サイトを動かすプログラミング言語)には、セキュリティの修正が出る期限があるため |
| 自動バックアップ | あるか。何日分さかのぼれるか。戻すときに自分で操作できるか、申し込みが必要か | バックアップがあっても、戻すのに手間や費用がかかるサーバーもあるため |
| 無料SSL | 無料で使えるか | SSL(通信を暗号化する仕組み)がないと、ブラウザに「保護されていない通信」と表示されることがあるため |
| メール | 作れるアドレスの数、1つあたりの容量、迷惑メールへの対策、スマートフォンでの設定のしやすさ | サイトと同じサーバーでメールを使うことが多いため |
| 検証用の環境(ステージング) | 本番のサイトを複製して、試しに変更を加えられる機能があるか | PHPのバージョンアップやプラグインの更新を、本番に影響を出さずに試せるため |
| 表示の速さ | お試し期間のあるサーバーなら、自社のサイトに近いものを置いて試す | 表示が遅いと、見に来た人が待ちきれずに離れてしまうため |
| サポートの窓口 | 電話で相談できるか、メールやチャットだけか。受付は平日の日中だけか、夜や休日もか | 社内にサーバーに詳しい人がいない会社ほど、頼れる窓口が必要なため |
| 契約期間と更新料金 | 最初の金額だけでなく、更新するときの金額。途中で解約したとき、残りの期間の分が戻るか | 長期契約の割引や初回だけの割引など、料金の決め方がさまざまなため |
| 移転のしやすさ | 移転を手伝う機能や、切り替えの前に新しいサーバーでサイトを確かめられる仕組みがあるか | いつか別のサーバーへ移るときに困らないため |
PHPと移転のしやすさは、あとから効いてくる
表の中でも、PHPのバージョンと移転のしやすさは、契約から時間がたってから気になる項目です。古いテーマやプラグインを使っていると、すぐには新しいPHPへ上げられないこともあります。理由はPHPのバージョンを上げると、なぜサイトが壊れるのかで説明しています。
移転の進め方は、サーバー移転の流れと注意点にまとめています。
メールだけ別のサービスにする方法もある
社員が多い会社では、メールだけ別のサービスを使うという分け方もあります。その場合は、サーバーのメール機能の項目は重く見なくてもよくなります。
5. 迷ったときは、自社の使い方から絞り込む
項目が多くて決めきれないときは、自社の使い方から順に考えると絞り込めます。おすすめの順番は次のとおりです。
- サイトの種類と目的:会社案内とお知らせが中心か、ネットショップか、たくさんの記事を載せるメディアか。必要な性能が変わります
- 誰が管理するか:社内の担当者が触るなら、画面の分かりやすさとサポートの窓口が大事です。制作会社に任せるなら、その会社が使い慣れているサーバーだと作業が進めやすくなります
- メールをどうするか:メールもサーバーに載せるのか、別のサービスにするのかを決めます
ここまで決まると、見るべき項目はかなり絞れます。すでに契約しているサーバーがあるなら、今の契約内容を4の表で見直してみるのもよい方法です。
まとめ
サーバーは、名前や料金だけでなく、自社の使い方に合うかどうかで選びます。要点を振り返ります。
- サーバーは、サイトとメールの両方の置き場所
- 会社案内やお知らせが中心なら、多くの場合は共用サーバーで足りる
- PHPのバージョン、自動バックアップ、サポートの窓口、更新料金、移転のしやすさなどを確かめる
- 迷ったら、サイトの目的、管理する人、メールの扱いの順に絞り込む
サーバー選びは、サイトを作るときだけでなく、PHPの更新や移転のタイミングで見直すことも多いものです。弊社では、他社が作ったサイトも含めて、サーバーの移転や月額の保守を承っています。
「今のサーバーのままでよいのか、移るならどう進めればよいのか」
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