100点を決めることの難しさ

「100点で提出したつもりが、すべてやり直しになった」
仕事をしていると、このような経験は誰にでもあるのだろう。特に新人から中堅のころには、よく起こることだと思っている。
100点を決めるのは本人でも他人でもない
そもそも「100点満点で提出する」というのは、かなりむずかしいことだ。
なぜなら、100点という基準を誰も明確に決められないからである。
たとえば「クライアントが満足すれば100点」「売上が伸びれば100点」といった評価もよくあるが、これはどうしてもあいまいなものになってしまう。
資料作成を例にすると、上司が考える100点はライティングなのか、デザインなのか、それとも情報の網羅性なのかで変わってくる。上司にとっては100点でも、クライアントに提出した結果、失注につながれば100点とは言えない。
つまり100点とは、自分が全力を出したつもりでも、成果や数字の変化がともなわなければ評価されにくいものなのだ。
「ゴール設定」で100点に近づける
100点というのは、あくまで結果として出てくるものだと考えている。
最初から完璧な形を保証することはむずかしい。できるのは「100点に近づけるための行動計画を立てていくこと」だけだ。
そこで大事になるのが「プロセス」と「ゴール設定」だと思っている。
人によって100点の基準は違う。
質かスピードか、あるいは期待値とのバランスか。途中の過程を評価する人もいれば、結果だけを見る人もいる。
だからこそ「どうすれば100点に近づけるのか」を事前にすり合わせておく必要があるのだ。
とはいえ「どうすれば100点になりますか?」と聞いてしまえば「それを考えるのがあなたの仕事だ」と返されてしまうだろう。そこで有効なのが、完成までのプロセスを共有しておくことになる。
おすすめなのは「完成までのプロセスを事前に共有する」
たとえば資料作成であれば、
- リサーチ
- 構成
- ライティング
- デザイン
- 最終調整
- 提出
という流れを示し、各ステップで共有すると伝えておく。
ウェブデザインであれば、
- 情報整理
- デザインルールの策定
- ワイヤーフレーム作成
- デザインカンプ作成
- 実装
- テスト・修正
- 納品
といった進め方を示すだけでも安心感につながっていく。
信頼されているクリエイターなら「完成したら見せてください」となるし、新人であれば「途中で見せてください」と言われることが多いだろう。
こうした共有を行えば、方向性のズレは大きく減っていく。
結果的に100点ではなくても「100点に近い」と評価される可能性は高まるはずだ。
さらに、相手の期待を超えれば実質100点となることもある。
たとえば「1週間後に資料を提出して」と依頼された案件を、翌日に80点の資料として提出した場合、「スピード」という評価軸が加わり「これならもう合格でいいよ」と評価してくれる可能性がある。相手が本当に求めていたのは「まずは早く80点を出してほしい」ことだったのかもしれない。
最初は80点をすばやく提出し、その後で100点に近づけていく。この方法は多くの仕事に応用できると考えている。
100点となる根拠を提示する
成果物を提出する際には、根拠となるメモや補足を添えておくといい。
根拠があれば相手は納得しやすいし、なければ「どこをどう評価すればいいのか」がわからなくなってしまう。
よくあるのが「成果物だけを提出してフィードバック待ち」というケース。
これは受け取る側からすると評価がしづらい。
一方で「こういう意図で作成した」「この部分を特に見てほしい」と補足があれば、相手は的確に判断できる。
もちろん、トップデザイナーのように実績そのものが最大の根拠になる場合もある。
だが多くのケースでは「成果物+根拠」の組み合わせが望ましいと考えている。
80点→100点のプロセスには理論と感情で武装せよ
特に大きな壁になるのが「80点から100点に引き上げるプロセス」だ。
AIの登場によって、誰でも一定レベルの成果物(80点程度)はつくれるようになった。しかし最後の20点を積み上げるには、人の手がどうしても必要になる。
この20点は、単なる作業量では埋められない。
80点までの過程に比べて、はるかに時間もスキルもかかるものだ。
ここで求められるのが「理論」と「感情」である。
論理的な根拠で納得を生み、同時に感情で心を動かすことができて初めて100点に届く。
たとえば、資料のデザインがダサくても登壇者の熱意あるスピーチによって感動が生まれ、プロジェクトが合意になるケースがある。これは感情によって100点に引き上げれた例だと思う。
AIは優れた台本をつくれても、人の心を動かすことはできない。
最後に必要なのは人間の熱意であり、想いの込められたプレゼンテーションなのだ。
デザインでも資料でも、最終的には提出者の人間的な部分が加わることで、初めて100点に近づけるのだと思う。
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